自己同期回路

通常、CPUなどの回路の中にはクロックがあり、クロックによってそれぞれの回路が同期して動作しています。自己同期回路とは、グローバルにクロックを用いずに、それぞれの回路がブロック単位、セル単位で非同期的に動作するという特徴を持っており、低消費電力という利点があります。そこで、我々の研究室では、DCVSL(Differential cascode voltage switch logic)や我々の研究室が開発したメビウス回路などを用いた自己同期回路の開発、また自己同期回路のFPGAヘの応用など、様々な研究を行っております。
DCVSLを用いたノンパイプラインCPUについて
メビウス型自己同期回路について
自己同期型FPGAについて

イメージセンサ

現在、デジタルカメラは我々のごく身近な所に存在していますが、その中にはイメージセンサと呼ばれるフォトダイオードからなる光センサが内蔵されています。現在イメージセンサはCMOSが主流となり、CMOSならでは様々な機能をイメージセンサに持たせることが可能になりました。我々の研究室では、2次元のイメージセンサだけでなく、3次元のイメージセンサの研究にも力を入れており、シート上に偏光した光で物体をスキャンする光切断法、さらに飛行時間を測定することで3次元情報を得るTOF法、二つのイメージセンサを用いて視差から3次元情報を取得するステレオマッチング法など、様々な方法を用いて3次元情報取得技術の研究を行っております。
適応性の向上を目指した多機能CMOSイメージセンサについて
ロバストな3次元イメージセンサについて
実時間・高精細3次元計測イメージセンサについて
超高速3次元イメージセンサについて
カラー分光CMOSセンサについて
MOS型磁気センサについて

Signal Integrity

LSIの微細化に伴い、回路上で発生するノイズが大きな問題となっています。そのため、いかにノイズを減らして目標とする回路を正常に動作させるかが、非常に重要な課題となっています。そこで、ノイズの大きな部分を占める基板ノイズや電源ノイズの低減手法などの研究を行っております。また、データ転送におけるノイズ低減手法として、三線式データエンコード方式についての研究や、回路上の温度分布を調べるための温度センサの開発も行っております。
三線式データエンコード方式について
デジタル制御アクティブ基板ノイズ低減手法について
電源共振ノイズのアクティブ低減手法について

アナログ技術

LSIの微細化に伴い、電源電圧は小さくなっております。そのため、微細プロセスでのアナログ回路設計は多くの問題点を含み、困難になっています。我々は、その微細プロセスでいかにアナログ回路を設計するかについて調査、研究を行っております。その一部として、時間増幅器、時間-デジタル変換器、クロックデータ再生回路など様々な研究を行っております。また、微細プロセスのばらつきを逆に利用した回路や、トランジスタの性能劣化を考慮した新たなアーキテクチャについても研究を行っています。
時間差増幅器について
時間-デジタル変換器について
クロックデータ再生回路について

RF

RF回路は様々な製品で用いられており、今後は以下に、シンプルかつ簡単に設計を行うかが重要となります。そこで、我々は出来る限り、デジタル回路でRFモジュールを作成することに関して研究を行っております。
RFについて

CAD

LSIの微細化に伴い、LSIの設計手法は複雑さを増しており人手による設計には限界があります。特に大規模なデジタル回路やSoCにおいては、最適な設計結果を得るためにCAD(Computer-Aided Design)を使用した自動設計手法が必須となっております。本研究室では、特にスタンダードセルベースの自動設計について、対象回路に対して最適なセルセットを自動で合成し使用することで最終的な合成結果の面積・速度・消費電力等を最適化する手法や、スタンダードセルレイアウトに対して、歩留りの高いセルレイアウトを自動で生成する手法について研究を行っております。
Design-Specificセルライブラリ合成について
充足可能性判定を用いたセルレイアウト生成について
スタンダードセルレイアウトの歩留り最適化について