よって、これからこの分野を本格的にやっていこうと思っている方はかなりな覚悟で 望まれることを期待します。
この分野ではよくパンフォーカス(画面の全てでピントが合っているように見えること) 表現や、マクロ撮影、ボケを活かした表現などいろいろな撮られ方をしているようです。
この分野では比較的長い露光時間を使う機会が多いようで、三脚やレリーズは必要不可欠のものであるようです。(カメラによってはレリーズ機能のあるものもあるようです)
広い範囲を撮る場合は中判カメラを使ってしっかりした三脚をどんと据え付け、しっかり 絞ってパンフォーカスで撮りましょう。 この場合は露出の補正を自分の表現に沿った所を中心に+−して3〜10枚 撮りましょう。 1/3刻み(リバーサル)で撮りデータを記録しておくことを忘れずにしましょう。
ネガで撮るときは1/3刻みで撮ってもプリント時に補正されて区別がつかない 程度(フィルム上では違うが)にしか撮れないので、1/2刻みもしくは1段刻みで 多少多めに撮っておいた方がよろしいと思います。
フィルムはリバーサル(ポジ・スライド)を使うことをお奨めします。
どうしてもネガでは気に入る色が出ないように思われます。 リバーサルを使えば比較的簡単に自分で気に入る色が出せるように思います。
ただ、適正露出を心がけるようにしないとすぐ白く跳んだり黒く潰れたりしますので 上記の用に補正を沢山しておけばそのことも防げると思います。
初心者の内はフィルムを惜しんで少ししか撮らないとせっかく良い場所と時間にそこへ いっていたのに傑作を逃してしまうことになってしまいます。
普通(35mm)の一眼レフで同じように撮るとどうしても中判で撮ったものには画質の面で勝てないので(ちょっと考えても解るようにフィルムの面積が違いすぎる)一部分を 切り取るように撮影しましょう。
切り取り方はその個人の個性によると思いますが、一カ所で一枚ではなく色々アングルを 変えて何枚も撮るようにしましょう。 いろいろアングルを変えている内に最初に感動したところとは違ったところで作品として 良いものが撮れることも往々にしてあるものなのでそのようにしましょう。
後は、良いものが撮れたと思ったらコンテストに応募しましょう。最初は入賞することは 難しいかも知れませんが一回入賞して自分の名前が雑誌とかに掲載される事を知ると 多分病みつきになってしまうこと請け合いです。
コンテストについてはカメラ雑誌をご覧下さい。ネイチャーの分野は1等賞金も 300万円などという凄いものもあるようなので頑張りがい はあるように思います。
この頃はソフト効果を使った表現も流行っているようで、普通は使っているカメラ メーカーの専用のソフトレンズを使います。この時には少しハイキーな感じで ソフト効果は弱めにする方が良いようです。
また、簡単にソフト効果を得る方法として、フィルターを使うという事もできます。 この場合の利点としては絞りを絞ったときにでもソフト効果が得られる所と、安価である ということでしょう。
しかし、ピントが甘いような描写になる傾向があるので、ピントに芯のあるソフト効果が 得られるということで専用のソフトレンズが良く使われるようです。
ネイチャーにおいてはPL,NDなど良く使われるフィルターもありますが、 フィルターを2枚以上重ねて使用すると画質の劣化が伴いますので、それを承知の上で 使う場合は構いませんが、出来るだけ重ねて使うことは避けた方がよさそうです。
また、この場合にはフィルターの枠によるケラレも注意しましょう。